バイナリ―オプション取引を行う中で、0秒エントリーという言葉を聞いたことがあるかもしれません。詳しく知らないと、「0秒って何?」と疑問に思うでしょう。
この0秒エントリーは、短期での取引では有効性があるとされていて、ネット上ではバイナリ―オプションの攻略法としても紹介されていたりします。
しかし、実際はメリットもあればデメリットもあり、簡単に身につけて攻略できるものだと思ってしまうと、損失を大きくしてしまう可能性もあります。
今回は、0秒エントリーについて知り、バイナリ―オプション取引でどう活かしていけば良いのかを見ていきたいと思います。
1.0秒エントリーって何?
0秒エントリーとは、ローソク足が出来上がってから、次のローソク足が始まるというタイミングを0秒とし、そのタイミングでエントリーを行う方法のことを言います。
エントリーするタイミングをルール化するような感じであるため、0秒エントリーを実践する上では、何かテクニカルなことが必要になることはありません。
2.どうやって取引するの?
では、0秒のタイミングというのはどのように把握すれば良いのでしょうか?
例えばハイローオーストラリアが提供する取引ツールでは、画面上にチャートが表示されており、0秒のポイントにラインが引かれており、一目で分かりやすくなっています。そのラインにタイミングを合わせてエントリーをすれば、0秒エントリーを行うことが可能なのです。
また、分析ツールとして有名なMT4を活用して、0秒エントリーすることもできます。
MT4上で使えるRemainingTime_jaというインジケーターを利用すれば、次のローソク足が表示され始めるまでの残り時間を出しておくことができるため、残り0秒になったタイミングでエントリーすれば良いわけです。ちなみに、RemainingTime_jaはMT4のデフォルト機能ではないため、追加で入手する必要があります。しかし、無料のツールとなりますので心配はありません。
3.なぜ0秒エントリーをするのか?
(1)サインツールとの組み合わせが良い
0秒エントリーは、よくサインツールを利用する取引方法で活用されることがあります。
サインツールは、チャート上にHighエントリーが良いかLowエントリーが良いかを表示してくれて、エントリーの判断をサポートしてくれるツールのことです。
サインツールのサインは、ローソク足が完成したタイミングと同時に確定されます。それまでの間は、サインは着いたり消えたりします。そのため、サインが着いたからとすぐにエントリーしてしまうと、そのサインがダマシであった場合、結局サインは消えてしまい負けてしまう可能性も大いにあるのです。
しかし、0秒エントリーはローソク足が完成したと同時にエントリーすることであるため、0秒エントリーをすればサインが確定したタイミングでエントリーすることと同じことになり、負ける可能性を低くすることができるわけです。
つまり、サインツールを使う時には0秒エントリーが有効であると言えるのです。
しかし、自身の投資スキルが身についていない状態で、サインツールを使うことは危険です。なぜなら、経験が浅いとサインツールを信じ込み過ぎてしまい、より勝率が高いと謳っているサインツールを求めるようになってしまうからです。そうなると、詐欺ツールにあたってしまう可能性も大いにあります。サインツールはあくまでも参考程度であると考え、エントリーのタイミングは自分で判断するようにしましょう。
(2)過去実績の分析時に役立つ
その都度エントリーのタイミングを決めていると、過去を振り返った際に自分がどこでエントリーしたのかが分かりづらくなります。しかし、0秒エントリーを使ってエントリーのタイミングをルール化しておくと、後々に自分がどこでエントリーしたかが分かりやすくなり、負けた理由を検証するなどの際に比較しやすくなります。
自身の取引実績を振り返り検証を行うことは、バイナリ―オプションを攻略する上では欠かせません。それを効率よく行うことはとても重要です。0秒エントリーを取り入れることは、分析をうまく行っていくために役立つと言えるでしょう。
4.0秒エントリーで気をつけるべきこと
0秒エントリーをする上で、一番気にしなければならないのがスプレッドです。
0秒ぴったりに約定させるというのは、なかなか難しいというのが現状です。なぜなら、同じように0秒を狙ってエントリーしているトレーダーは世の中にたくさんいるため、その大勢が同じタイミングにエントリーしたとすると、値動きが瞬間的に激しくなりますし、システムが大変混雑することも影響してか、エントリーのズレが生じてしまい、希望の位置にポジションが取れないということもあり得るのです。
このような状態をスプレッドと呼びます。0秒というのはトレーダーによく狙われるタイミングですので、スプレッドが広がりやすいと言われています。そのため、スプレッドの対策を行わなければ、0秒エントリーをうまく使いこなすことはできないのです。
回避策としては、0秒ちょうどにエントリーするのではなく、エントリーのタイミングを少しズラすことをおすすめします。しかし、後ろにズラしてしまうと、すでにエントリーされている数が多くなってしまっており、相場の値動きが激しくなっている可能性があるため、予測が難しく勝率が下がってしまいます。そのため、ズラす場合は前倒しする方法でエントリーしましょう。1秒前ほどであれば、インジケーターやサインツールなどの表示は大体定まってきているため、自分が狙った通りのエントリーがしやすいでしょう。
また、基本的にスプレッドの幅が狭い箇所を狙ってエントリーすることをおすすめします。スプレッドの幅が狭くなる箇所は、値動きが少ない=エントリー数が少ない箇所であると言えます。バイナリ―オプション取引でエントリー数が少ない箇所と言えるのが、トレンドの調整波のポイントです。トレンドの転換点で逆張りを仕掛ける手法は、バイナリ―オプション取引では一般的でよく使われます。それに比べると、この一時的にトレンドに逆らうポイントを逆張りで狙う手法でエントリーしている数が少なくなります。そのため、比例して値動きも少なくなり、スプレッドの幅も小さくなるのです。
このように、0秒エントリーだからといって、0秒きっかりでエントリーすることに固執したり、皆が注目しているポイントを同じように狙うだけではなく、余裕や柔軟性を持った取引を行うことが大切です。
5.0秒エントリーを成功させるコツ
さらに、0秒エントリーを磨くには、テクニカル分析を活用していくことが重要になります。
まず、相場の分析を行うためには、移動平均線を活用しましょう。
移動平均線とは、ある一定の期間における価格の平均値をグラフで示したものです。移動平均線が右肩上がりの場合は上昇トレンド、右肩下がりの場合は下降トレンドになります。それらの相場が動いている方向性を明確にすることで、エントリーの方向を判断することができます。つまり、移動平均線から上昇トレンドと読み取るならHighエントリー、下降トレンドと読み取るならLowエントリーを選べば、勝率を向上させることができるのです。
また、インジケーターもうまく使いこなせるようになれば、さらに勝率を引き上げることが可能になります。例えば、RSIというインジケーターは相場の買われ過ぎ・売られ過ぎを数値で判断できるツールになります。この買われ過ぎ・売られ過ぎとは、値動きが反転する可能性が高いことを意味しています。この判断によって、買われ過ぎならLowエントリー、売られ過ぎならHighエントリーを選択すれば勝ちやすくなります。
分析ツールを使ってしっかり取引を行うためには、あまり短い判定時間で取引することは避けましょう。
バイナリ―オプションでは、ペイアウト率が高くてすぐに判定結果の出る30秒や1分での取引が人気となっていますが、実際に分析を行いながら取引をするとなると、30秒や1分では全く時間に余裕がありません。そのため、分析予測がままならず、結局運任せの取引になりがちとなってしまいます。
もし短期取引を選ぶ場合でも、分析する余裕が持てるくらいの5分取引を選ぶことをおすすめします。
このようにテクニカル分析により、相場の状況を見極めてエントリーすることは、バイナリ―オプション取引においては必要不可欠です。0秒エントリーに限らず、基本的に相場分析は欠かさないようにしましょう。
6.まとめ
0秒エントリーは、ネット上では批判的な書かれ方をしていたりします。しかしそれは、0秒ぴったりにエントリーしなければならないと思い込んでいたり、宣伝文句を信用して高額なサインツールを購入したのに負けているというような状況があるからです。
0秒エントリーのメリット、デメリットをしっかり理解して活用すれば、正しいサインツールを使っている場合にはダマシを回避できたり、テクニカル分析をするための手助けとなる、とても有効な取引方法となります。
0秒エントリーをしたからといって、すぐにバイナリ―オプション取引で勝てるようになるわけではなりません。どうすれば勝ちやすいのか、デモトレードを活用したり実際の取引を少額でこなして検証していくことで、自身の取引ロジックが組みあがり勝率はアップしていくのです。
0秒エントリーは取引の主軸となるものではなく、あくまでも補助的な要素が強いということを理解し、バイナリ―オプションの基本に忠実に取引を行うことを心掛けましょう。