バイナリーオプションをやるにあたり、初心者向けとされる取引方法にライントレードがあります。
しかし、ライントレードにも難しい点があります。それは、1本のラインをどう引けば良いのかということです。ラインが相場状況に見合った位置になければ、エントリーしても外れてしまいます。
そこで挑戦していただきたいのが、ゾーントレードです。
これはライントレードを応用した方法になりますので、ライントレードをやったことがある人にとっては取り入れやすいと思います。
ライントレードで勝率が上げられなかった方は、ぜひ取り組んでいただきたい方法です。
今回は、ゾーントレードの基本的な知識と取引方法について見ていきたいと思います。
1.ゾーンって何?
ゾーンとは、チャート上にラインを2本引き、その挟まれたエリアのことを言います。
ライントレードとは、反発しやすい値に水平ラインを1本引きエントリーポイントを見つけていきますが、そのラインで確実にトレンド転換がされるわけではないため、正確性としては弱い部分があります。
しかし、ゾーンを使ってトレードすれば、ラインではなくエリアで反発しやすい箇所を把握していくので、ライントレードよりも多くのエントリーポイントを探すことができるため、余裕を持ってエントリーすることができます。つまり、多少の幅を持たせることにより、焦って判断することを回避でき、エントリーの正確性が増すと考えられるのです。
ライントレードは、考え方がシンプルで初心者向けとも言われる優れた取引方法ですが、1本のラインをどこに引けばいいのか、悩む方も多くいると思います。なぜなら、ラインを引く場所に正解はないからです。
そのような場合は、ゾーンを使ったゾーントレードをやってみることで、悩みが解消するかもしれません。
2.ゾーントレードとは?
ゾーントレードとは、上述したゾーンを活用し、エントリーポイントを探す方法のことを言います。
バイナリーオプション取引において活用するメリットは、以下の通りです。
(1)余裕を持ったエントリーができる
ライントレードの場合、ラインが1本しかないため、価格がラインにタッチした時にインジケーターなどを確認している暇がない、といったことに陥りやすいです。
エントリーの根拠としてせっかくインジケーターを活用しているのに、ここぞという段階で確認できていないのでは意味がありません。
それに対し、ゾーントレードはゾーンの中でエントリーすれば良いため、その分余裕が生まれます。すると、インジケーターなどもちゃんと確認することができるので、勝率の高いエントリーを実現することができるのです。
(2)取引の効率を上げられる
ライントレードでは、ピンポイントでエントリーチャンスを狙わなければなりません。
そのため、常にローソク足の動きを見ていなければならないため、かなりの時間を費やします。
しかし、ゾーントレードは瞬間的な判断を必要としないため、常にチャートに張り付いていなくて良いので効率的です。それに、常にチャートと睨めっこしているのは苦痛ですし、精神的にも良いかと思います。
また、ライントレードの場合、とにかくラインを多く引いてみて、価格がラインにタッチする度にエントリーするといった方法をとる人もいます。しかし、これでは勝率は安定しづらいと思います。
ゾーントレードでは、レジスタンス・サポートの2つのゾーンを用意するだけで良いため、チャート上もとてもシンプルで見やすく、無駄なエントリーを避けることができるのです。
(3)エントリーチャンスを逃しづらい
ライントレードの場合、1本のラインしかないため、そのラインの手前で反発が起こってしまい、エントリーチャンスを逃してしまったということも多くあると思います。
ですが、ゾーントレードの場合は、狙う箇所にある程度の幅があるため、チャンスを逃してしまうといったことを減らすことができるのです。
今までライントレードで、なかなかエントリー回数を増やせなかったという人は、ぜひゾーントレードにチャレンジして欲しいと思います。
3.ゾーントレードの方法
(1)中長期の時間足で見る
ゾーントレードをする上で重要になってくるのが、ある程度の反発幅を取るために長めの時間足で見ていくことです。
一般的には、15分以上の時間足を使うことが推奨されています。15分以下の短時間取引にしてしまうと、反発が起こる前に取引が終了してしまうといったことがあり得るからです。
瞬間的にエントリーポイントを狙っていく方法ではないため、やはり時間的にもある程度の余裕を持たせて取引しないと、勝率が下がってしまうのです。
(2)ローソク足のヒゲの長さを見る
ゾーンを表示する上で重要なのが、ローソク足のヒゲの長さです。
ヒゲが長いということは、その時間足の中で大きな反発が起こったということを表わしています。つまり、そのポイントが反発しやすい箇所であると判断できるのです。
反発した値幅をヒゲの長さが表わしていることから、そのヒゲの先端から実体までの幅をゾーンと捉えることができるのです。
(3)インジケーターを活用する
ゾーンの範囲にローソク足が入ってきた時は、インジケーターを確認しましょう。
ゾーントレードでは、逆張りでのエントリーになりますので、勝率を上げるためにもインジケーターを活用することは欠かせません。
中でも、RSIというオシレーター系インジケーターは、ゾーントレードをする上で推奨されるインジケーターです。これは、現在の相場が買われ過ぎなのか、それとも売られ過ぎなのかを、水準となる数値を超えているかどうかで判断することができますので、今が反発しやすい状況か否かを察知することができるのです。
このRSIとゾーンと組み合わせることで、価格がゾーンに達した時に、買われ過ぎの場合はLowエントリー、売られ過ぎの場合はHighエントリーを選択すれば、勝てる確率が高くなるのです。
このように、ゾーントレードでエントリーの根拠を強めるためには、インジケーターを組み合わせて判断していく必要があります。ぜひ使用方法を覚えておくようにしましょう。
(4)プライスアクションを活用する
上級者向けの手法とはなりますが、プライスアクションを使うことも一つの手立てです。
プライスアクションとは、値動きに注目して取引する方法です。この方法は、実際の相場に慣れるまでは、なかなか使いこなすことは難しいと思います。
例えば、価格がゾーンに入ってきたとしても、ゾーン内でレンジ相場のように上下どちらに動くか方向性が見えないような動きをしていた場合は、焦ってエントリーしないと判断したりします。
反対に、価格が急激に下落してきてゾーンで一度反発しても、また落ちてきて少しゾーンに入ってまた反発してという状況にある時は、サポートライン側に買いポジションを持っているトレーダーが多いと読み取ることができ、逆張りを狙いエントリーした方がいいと判断することができるのです。
初心者であれば、まずはゾーンとインジケーターを使って取引することをおすすめしますが、勝率が安定し慣れてきたならば、さらに勝率を上げるためにもプライスアクションを活用してみてください。
4.ゾーントレードの注意点
(1)ゾーンを抜けたらエントリーを見送る
ローソク足のヒゲが長い箇所というのは、強い反発ポイントであることは確かです。
しかし、相場というのは予測のつかないものなので、反発しやすい箇所で必ず反発するというわけではありません。
大きなニュースなどが舞い込んできて、相場が荒れて値動きに勢いがついてしまっていると、強い反発ポイントであったとしても抜けてしまい、そのまま大きなトレンドが発生して一方向にどんどん進んでいってしまうということもあります。その場合は逆張りを狙っても、勝率は確実に下がってしまいます。
ゾーンを抜けた時は深追いせず、エントリーは見送るようにしましょう。
(2)ゾーンの起点からの経過時間を見る
最初に価格がゾーンに差し掛かって反発したポイントから、また価格がゾーンに差し掛かってきたポイントまで、数時間しか経っていない場合には、エントリーすることは控えた方が良い場合があります。
なぜなら、起点からの経過時間が数時間以下の場合は、まだ値動きに勢いがある可能性があり、ゾーンを抜けてしまうこともあるからです。
一概に何時間経過した方が良いと言うことはできませんが、ゾーントレードではまず中長期の時間足を使い、時間的に余裕を持つことを心掛けましょう。慌てることが一番損をします。そして、あらゆる可能性を頭の中に入れ込むために、バックテストを行い経験を積むことで、ここは危ないなと思うポイントを自分で見極められるようになります。
勝率を高めるためにも、経験を重ね自分ならこのぐらい経過したポイントを狙おうとルール決めをすることをおすすめします。
5.まとめ
ライントレードの場合、どうしてもエントリーチャンスが少なくなるため、根拠が弱くてもチャンスを逃さないようにと焦ってエントリーしてしまい、負けが多くなってしまう人が続出します。
しかし、ゾーントレードであれば、ライントレードよりも余裕を持って取引ができるため、運任せのエントリーになりづらいです。そのため、資産管理の一環として取り入れるのもおすすめです。
バイナリーオプションでは、いかに負けを減らすかが稼ぐためにとても重要です。無駄なエントリーを避けるためにも、ゾーントレードの取引方法は効果的です。勝率を安定させるためにも、ぜひ覚えて実践していきましょう。