そもそも「トレンド」とは?
バイナリーオプションで有効とされている取引手法の1つに「順張り」があります。
この順張りを説明する上で、欠かせないものが「トレンド」です。
そもそも「トレンド」とは、どのようなものなのでしょうか?
トレンドとは、簡単にいうと「相場の流れ=値動き」のことです。
トレンドには、「上昇トレンド」と「下降トレンド」があり、相場が上向きに動いていく状態を「上昇トレンド」、相場が下向きに動いていく状態を「下降トレンド」と呼びます。
相場の値動きは、為替の売買によって常に上下に動いていますが、その中でも、バランスが崩れて上下どちらか一方に進んでいく相場を、一般的に「トレンド相場」といい、バイナリーオプションにおいては「大きなトレンド」と呼ぶ人も多いようです。
トレンドが発生する要因とは?
先ほど「トレンド」について説明をしましたが、このトレンドは、どのような状況で発生する可能性が高いのでしょうか?
トレンドが発生する要因として、主に次のようなことが挙げられます。
・経済指標の発表
・要人による発言
・地政学的リスク
バイナリーオプションで勝率を上げるためには、トレンドが発生する要因についても把握しておくことが大切です。
その要因について、1つずつ紹介していきましょう。
経済指標の発表
経済指標とは、物価や景気などの経済状況を数値化したもので、各国の公的機関などにより発表されます。
内容によっては、為替相場が大きな影響を受けることもあり、この経済指標の発表時には注意が必要とされます。
経済指標は、ほぼ発表日時が決まっており、事前に予想される数値も出ていますが、あまりにも予想外の数値が出てしまうと、トレンドの発生率が高くなります。
また、経済指標の中でも重要とされている「アメリカ雇用統計」で予想外の数値が出た場合にも、トレンドの発生率は高くなるといわれています。
この「アメリカ雇用統計」とは、月に1度発表される経済指標であり、アメリカの経済状況を把握するために多くのトレーダーに活用されています。
要人による発言
トレンドの発生率が高い要因の1つとして、各国の大統領や首相、中央銀行の総裁といった要人の発言があります。
要人が発言する内容は、経済状況に関わる事項も多く、この発言によりトレンドが発生する可能性が高まるといっても過言ではないでしょう。
要人が発言をする機会は多く、また事前に会見の日時が発表されるケースも多いため、チェックがしやすい一方で、全ての発言を把握することは難しいといえます。
要人の中でも、特に重要と思われる人物を優先的にチェックするといった対策も必要といえるでしょう。
地政学的リスク
聞きなれない言葉かもしれませんが、「地政学的リスク」とは、「地理学」と「政治学」を合成したものです。
簡単にいうと、戦争や自然災害といったものが経済に与える悪影響のことをいいます。
近年においては、投資取引にも大きな影響を与える1つの要因ともいわれています。
先ほどご紹介した「経済指標の発表」や「要人による発言」に比べると、なかなか予測が難しいといえるでしょう。
しかしながら、このような地政学的リスクにおいてもトレンドの発生率は高くなるため、知識として覚えておくことをおすすめします。
トレンドが発生しやすい時間帯とは?
トレンドが発生しやすい要因について紹介しましたが、トレンドが発生しやすい時間帯というのはあるのでしょうか?
トレンドが発生しやすい時間帯というのは、取引量が多い時間帯でもあると考えることができます。
取引量が多い時間帯といえば、世界でも取引量が格段と多い「欧州市場」や「米国市場」が動いている時間帯といえるでしょう。
実際に、欧州市場や米国市場が動き始めると、トレンドの発生率は高くなります。
バイナリーオプションの勝率を上げるためにも、トレンドの発生しやすい時間帯を頭に入れておきましょう。
ちなみに、欧州市場と米国市場の取引時間は、日本時間で以下の時間帯となります。
・欧州市場 17時~1時30分
・米国市場 22時~6時
トレンドに最適な取引手法「順張り」とは?
バイナリーオプションで有効とされる取引手法の1つ「順張り」を説明する上で欠かせない「トレンド」について、説明をしてきました。
いよいよ「順張り」手法について、紹介していきます。
バイナリーオプションの取引手法「順張り」とは、トレンドの方向と同じ方向にエントリーを行う取引手法です。
前に説明しましたが、トレンドには、「上昇トレンド」と「下降トレンド」があり、相場が上向きに動いていく状態を「上昇トレンド」、相場が下向きに動いていく状態を「下降トレンド」と呼びます。
相場が上昇トレンドの場合には「High(買い)エントリー」を、相場が下降トレンドの場合には「Low(売り)エントリー」を行う取引手法を「順張り」といいます。
「順張り」と「トレンド」との関係性とは?
順張り手法の有効性を高めるためには、トレンドの見極めが必要不可欠です。
先ほど、順張り手法について紹介しましたが、順張りを「単にトレンドの方向と同じ方向にエントリーを仕掛けるだけの簡単な取引手法」と思う方もいるかもしれません。
しかしながら、順張りは、なかなか奥が深い取引手法でもあるのです。
まず順張り手法を用いる場合には、相場が「トレンド相場」なのか「レンジ相場」なのかを見極める必要があります。
レンジ相場とは、ある一定の範囲内において、相場の値動きが上下を繰り返している相場のことであり、トレンド相場のように方向性がありません。
そのため、レンジ相場は「揉み合い相場」「ボックス相場」などとも呼ばれています。
そもそも相場の7~8割は「レンジ相場」であるといわれているため、順張り手法を用いるためには、トレンド相場とレンジ相場をきちんと見極める必要性があります。
また、トレンド相場においても「上昇トレンド」なのか「下降トレンド」なのかを確認した上で、順張りを用いなければなりません。
このように、順張り手法の成功率を上げるためには、きちんとトレンドについての知識を学ぶことが必要不可欠とされているのです。
「順張り」手法のメリット・デメリットとは?
張り手法のメリット・デメリットについてもきちんと理解しておきましょう。
バイナリーオプションで順張り手法を用いることの大きなメリットは、比較的わかりやすい投資手法であるという点です。
上昇トレンドの場合にはHigh(買い)エントリーを、下降トレンドの場合にはLaw(売り)エントリーを、といった具合に、トレンドに沿ってエントリーを行うので、きちんとトレンドを見極めることができれば、比較的わかりやすい投資方法であるといえるのではないでしょうか。
逆に、バイナリーオプションで順張り手法を用いることの大きなデメリットは、エントリーの回数が多くなってしまう点です。
「トレンドの発生=順張り手法」と意識をするあまり、ついエントリーの回数が増えてしまうことがよくあります。
きちんと勝つことができれば、大きな利益を得ることも可能ですが、もしトレンドが転換してエントリーとは逆の方向へ動いてしまった場合には、損失額も大きくなってしまいます。
分かりやすい取引手法であるがゆえに、ついエントリーの回数が増えてしまうといった点は、順張り手法のデメリットでもあるといえるでしょう。
まとめ
今回は、バイナリーオプションにおいて有効な取引手法の1つ「順張り」と、順張りの勝率を上げるために大切な「トレンド」について紹介してきました。
いかがでしたでしょうか?
今回の内容をまとめると、次のようになります。
・トレンドとは、簡単にいうと「相場の流れ=値動き」のこと。
・トレンドには、「上昇トレンド」と「下降トレンド」があり、相場が上向きに動いていく状態を「上昇トレンド」、相場が下向きに動いていく状態を「下降トレンド」と呼ぶ。
・トレンドが発生する要因として、主に「経済指標の発表」「要人による発言」「地政学的リスク」といったことが挙げられる。
・トレンドが発生しやすい時間帯は、取引量が多い「欧州市場」や「米国市場」が動いている時間帯である。
・「順張り」とは、トレンドの方向と同じ方向にエントリーを行う取引手法。
・順張り手法を用いる場合には、相場が「トレンド相場」なのか「レンジ相場」なのかを見極める。
・順張り手法のメリットは、比較的分かりやすい投資方法であること、デメリットは、分かりやすい投資方法であるがゆえにエントリー回数が増えてしまうこと。
バイナリーオプションのトレンド相場において、トレンド発生時には「順張り」手法が有効となりますが、取引手法は「順張り」だけではありません。
バイナリーオプションで勝率を上げるためには、状況に応じて様々な手法を使い分けることができるよう、日々、勉強と実践を繰り返していくことが大切といえるのではないでしょうか。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。